現在、日本国内のクラウドファンディングサイトは小規模のサイトも含むと150サイト以上存在しています。
その中から自分に適したクラウドファンディングサイトを選ぶのはなかなか難しい作業となります。
さらに、大手のクラウドファンディングサイトの中でも購入型、寄付型、融資型、投資型など細分化されており、年々選びにくさが増しているのが現状です。
このページでは国内の主要な15サイトに焦点を絞り込んで、各サイトを比較しやすいよう、重要なポイントに分けて紹介、解説しています。
その前に、クラファン用語として押さえておきたい2つのキーワードを紹介します。
起案者:クラファンで資金調達を目指す発案者のことを指し、資金援助を受ける側の人。
支援者:起案者が各クラファンサイトで公開しているプロジェクトに資金援助をする人。
このページではまずこの2つのキーワードを覚えておいてください。
それ自分に最適なクラウドファンディングサイトを選択して、希望の調達額を成功させてください。
※下記で紹介している数値は各サイトが公表している数値と当サイト調べなど(2024年3月時点)を元に構成されています。
クラウドファンディングのやり方は?
まずは、プロジェクトと実行に必要な目標金額を決めましょう。また、どのサービスを利用するにしても審査があるため、あらかじめプロジェクト終了までの事業計画も練ることをおすすめします。
次に、利用するサービスを決めてプロジェクトの審査をしてもらいましょう。審査終了後は各サイトに掲載され、いよいよクラウドファンディングがスタートします。
資金調達中は、SNSでの宣伝やプロジェクトページの更新を行い、閲覧者・支援者への発信を続けてください。プロジェクト成立後は、事業を開始して支援者に進捗共有をしましょう。最後に、設定したリターンを支援者に提供して、クラウドファンディングは終了です。
クラウドファンディングを活用するメリットは?
クラウドファンディングは金融機関からの融資とは違い「支援」という形で行われるため、基本的に資金の返済義務がありません。そのため、個人でも気軽にはじめられる点が最大のメリットといえます。ただし、リターンという形で支援者に商品を送ることもある点は理解しておきましょう。
さらに、資金調達の幅が広がります。本来では資金調達が難しかったものでも、クラウドファンディングによって可能になるケースもあります。また、金融機関などで融資を断られた案件でも資金調達できる可能性があることや、多額の資金調達も期待できることなど事業をはじめる人にとっては魅力的なサービスといえるでしょう。
また、クラウドファンディングはインターネット上で行うため拡散性が高く、広報やマーケティングとしても利用できます。起案したプロジェクトに対する市場の反応を事前に知ることができたり、ユーザー獲得など宣伝効果にも期待ができます。
クラウドファンディングにデメリットやリスクはある?
案件に魅力を感じてもらえないと、思うように資金調達ができないことがあります。クラウドファンディングを利用する前にプロジェクトの目標達成できる見込みや、事業をはじめるために必要な支援者数や資金などを事前に把握しておく必要があります。サイトによっては、目標金額を達成しないと資金調達できない場合もあります。クラウドファンディングで資金調達ができなかった時のために別の調達方法を探しておくことも大切です。
また、金融機関の融資と比べて、資金調達までの期間が長くなる傾向にあります。その分事業をはじめるまでの管理コストがかかることも考慮しましょう。
手数料に関しては大体いずれのクラファンサイトも9%〜20%前後くらいの手数料がかかってくるのが一般的です。この手数料は、クラウドファンディング成立後に調達金額から差し引かれる形が多いです。
また、クラウドファンディングサイト選定においては、その成功率も大事です。国内のクラウドファンディングの成功率は大体30%前後とされています。
もちろん、成功率だけでサイト選定するのは好ましくはありませんが、これもひとつの指針としてお考え下さい。
さらに各サイトごとのユーザー数も気になるポイントではあります。絶対数が多いのは大事ですが、それらがターゲット層とあっているかも大切です。ターゲットが合わないユーザーが1万人いても意味がないからです。
あなたのプログラムがどのサイトに合っているか、あくまで参考値のひとつしてご参照ください。

※決済手数料などはサイトによって設定がありますので、各サイトをご確認ください。
クラウドファンディングは大きく分けて4つの支援形式があります。
購入型:リターン品を購入するタイプの支援方式
融資型:融資を行うことで利子を得る支援方式
寄付型:支援者にリターンはない、募金型の支援方式
投資型:投資を行うことで分配金や株式を得る支援方式

■購入型
ここ数年の日本のクラウドファンディングのトレンドはこの”購入型”です。起案者がクラファンの概要・期限・目標額を発表し、支援者に支援を募ります。
支援者へのリターンとはその商品やサービスなど、金銭以外のリターンを設定します。ここが購入型の大きなポイントとなります。
また、購入型は”All or Nothing”と”All in”の2種類に分類されます。
◇All or Nothing型
ALL or Nothing型は目標金額を達成できた時に限り、その支援金を受け取ることができます。それまでクラウドファンディングにかけた時間と労力が無駄になってしまう可能性があり、All in型と比べるとリスクが高いとされます。
◇All In型
目標金額を達成できても、未達で終わっても、そこまでに集まった支援金を受け取ることができる方式です。ただし、注意点は未達で終わっても必ずプロジェクトを実行、リターンがあれば実行しなくてはなりません。そのため、支援総額が目標を大きく下回ってしまうと、予算不足でプロジェクトを実施しなければいけないことになります。
All or Nothing | All in方式 | |
資金調達の条件 | 目標達成した場合のみ | 目標未達成でも終了時点で集まった資金を受け取ることが可 |
リターン | 目標達成した場合のみ | 目標達成の可否に関わらず、リターン義務がある |
目標額が未達の場合 | そこまで寄付された金額は支援者に返金 | 目標未達成でも終了時点の調達額を受け取ることが可 |
メリット | ・目標未達の場合はリターンを履行しなくていよい。 ・目標未達の場合、プロジェクトを実行しなくてよい。 ・負債を抱えるリスクが低い。 ・マーケティングリサーチとしても有効。 |
・目標未達の場合でも支援額を受け取れる。 ・新商品・サービスの宣伝目的としても有効。 |
デメリット | 目標未達の場合、支援者をガッカリさせてしまう。 | ・目標達成の場合、必ずリターンを行う必要がある。 ・支援額に関わらずプロジェクトを実行する必要がある。 |
■寄付型
寄付型のクラウドファンディングはその名の通り寄付となりますのでリターンなどお礼などは必要ありません。”募金”と一緒?と思われがちですが、支援者が該当クラファンページでお金の流れを把握できるという点では支援のしやすさが違います。寄付型のクラウドファンディングの多くは、被災地支援や義援金、難民支援、中間支援のような社会貢献度の高いプロジェクトの場合に用いられます。
■融資型
融資型のクラウドファンディングは、個人より企業向けのクラウドファンディングにおいて資金を集めたい起案者(企業)が支援者(投資家)から資金調達する方式のクラウドファンディングです。支援者には募集開始された時点で定められている利率がリターン(利子)として支払われます。
■投資型
投資型は”ファンド投資型”と”株式投資型”の2つの形式があります。ファンド投資型 | 起案者のビジネスに対して出資を募ります。 支援者はそのビジネスの売り上げに応じて分配金を受け取りますが、通常の投資と同様、売り上げが下がれば収益は減ります。 |
株式投資型 | 支援者はリターンとして、支援した起案者(企業)の株式を受け取ります。 起案者(企業)がIPOやM&Aを検討している場合、支援者は大きなリターンを獲得することができます。 |
やはりクラウドファンディングでは、できるだけ応援してくれる支援者が拡散してくれたり、SNSなどで紹介してくれることも成功の大きな要因となります。
なので支援者数や会員数なども、十分判断材料になると言えるでしょう。

このように、ひとえにクラウドファンディングと言っても
様々な種類、スタイルのクラウドファンディングがあります。
これらの中から、あなたに最適なクラウドファンディングサイトを
選んで、目標達成を目指してみてください。